●NY紀行6 円筒印章の巻
NY滞在最後の日は、ようやく人並みに「観光」をやった。

ホテルを出ると、いきなり「インド系アメリカ人のパレード」なるものをやっていて、賑やかなこと。
タクシーを拾って、メトロポリタン美術館に直行。

館内でブランチをしたが、ここもロイアルトンに負けず劣らず「最悪」。

 

日本人観光客もメトロポリタン美術館には大勢出没するはずなので、ひとつだけ忠告しておこう。

忠告 メトロポリタン美術館内のカフェには絶対に入るな

イタリア系のウェイターの態度が最初からダメダメだった。しゃきっとしたところがなく、珈琲をもってきても砂糖を忘れるし、ティースプーンをテーブルの上に「投げ出した」し、スープのスプーンも忘れっぱなし・・・思い余って、別のウェイターにスプーンを要求したが、近くまでもってきて、また、帰ってしまう始末。(テーブルは担当制なので、別人は持ってこられないのか?バカヤロウ。内部の都合を優先して客を無視したら、本末転倒だろうが。)

他のウェイターも長髪に香水をぷんぷんさせて、そんな手で髪をかきあげつつ給仕されたら、食事がまずくなるだろうが。

マネージャーとおぼしき男は、なんだか客を避けて逃げ回っているみたいで、あきらかに他部署からリストラされて、左遷されて「ボクちん、この仕事、いやなんですぅ」・・・という感じ。

ところが、精算の段になって、ウェイターいわく、
「この値段にはサービス料は含まれていない」
翻訳すると、
「チップは別だぜ」
ということだ。

そこで、オレは、にんまりと笑いながら、
「おまえのサービスは気にくわなかったから、チップはやらない」(Hey, I don't give you any tip, 'cause I didn't like your service)
と言い放った。

瞬間、ウェイターの顔が凍りつき、しまった、という表情になったが、
「いや、しょうがないです」
と、一転して、必死の営業スマイルに。

そうなのだ。

ここで、オレに言い返そうものなら、こやつは非常にヤバイ情況に追い込まれるのだ。

なぜなら、オレの口から、マジックワードが飛び出したら、公式に「問題」が生じて、ウェイターの落ち度が明らかになれば、こやつは罰せられるからだ。

そのマジックワードとは、
「スーパーバイザーと話したい」(I need to talk to the supervisor)
アメリカで嫌な目に遭ったときの常套文句だね。
 
このウェイターも、これに懲りて、次回からは、日本人観光客を舐めるのをやめるであろう。ほぼ確実。えっへん。オレは、みんなのために、いいことをした。

カフェは最低だったが、美術館本体は、素晴らしいの一言に尽きる。

ほぼ一日かけて館内の五分の一くらいを廻ったが、特に気に入ったのが、古代メソポタミアのレリーフや円筒印章のあたり。写真を見てね。



もう一ヶ所、デッサンが集まっている場所があって、そこで「サイベル(cybele)」という大地母神を見た。でも、そんな名前は聞いた憶えがない。どなたか、ご存知ありませんか?



前にも何度か来たことがあるが、いつ来ても、ここは素晴らしい!

帰りにブロードウェイを散歩していてダンスの練習風景を目撃した。ダンサーの卵とおぼしき女性が汗だくになりながら・・・ロシア訛りの先生の厳しいレッスンを受けていた。ああ、NYだなぁ。




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