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死期を瞬時に悟る「手」。
それは、生まれながらの治療者だけに授けられる運命の贈り物。
千年におよぶR・Jの系譜が今はじまる。
『千年医師物語:第一部 ペルシアの彼方へ』
*ここが読みどころ!その1
「はじまりは暗黒の十一世紀ロンドン」
ページをめくると、そこは魔女狩り、宗教裁判が横行し、カトリックの支配で暗雲がたれこめる暗黒時代のイギリス・・・。当時の庶民の生活ぶりや、ギルド(組合)制度、徒弟制度、外科医も兼任していた床屋家業の実体があますところなく描かれている。また、後半のイスラム教圏、ペルシアのなまめかしく絢爛豪華な世界も必見。
*ここが読みどころ!その2
「スケールのでかいロードストーリー」
神秘的な癒しの手を授かった主人公の成長物語、冒険談だけでは終わらない。中世のイギリスの町々にはじまり、海峡をわたり、ヨーロッパを経て、砂漠を越え、はるかペルシアまでの広大なロードストーリーとしても楽しめる。
*ここが読みどころ!その3
「細部にこだわりがいっぱい」
広大なストーリーにもかかわらず、東方教会と西方教会の関係やユダヤ教、イスラム教の儀式や教義の数々、信者たちの礼拝風景、当時の食べ物、服飾、ペルシアの王宮、学校、病院運営、インドへの進軍、ロンドンのリュケイオンなど、細部までこだわった描写は、綿密な資料と知識にうらうちされ、歴史よみものとしても手応えじゅうぶん。
*ここが読みどころ!その4
「愛情だって忘れていない」
運命の女性をはじめ、異教徒の友人、旅の道連れ、尊敬する恩師、絶大な権力を誇る王、そして兄弟たち。それぞれとの、時には怖れ憎しみのいりまじった、深い愛情の世界がこころに迫ってくる。
*ここが読みどころ!その5
「そして、結末は・・・」
治療者の手を授かった一族の系譜は、千年の時を越え、第二部では十八世紀の開拓時代のアメリカへ、第三部では現代へと舞台を移し、脈々と受け継がれていくのだった。二部は主人公とインディアン女性との運命の出会いを軸に、どこか謎めく物語が展開。
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